当センターについて
19床を有する東通村診療所を核とし、東通村保健福祉センター・東通村介護老人保健施設のはなしょうぶから成る複合施設です。在宅から通院(通所)、入院(入所)を一連の流れとし、ひとりひとりに向き合った質の高い包括ケアを展開しています。
2012年秋からはヘルスプロモーションカー:愛称「元気ですカー」(地域巡回型車輌)を村内に走らせ、健やかで安心する地域づくりを目指し、活動していきます。
センター長ごあいさつ
三位一体
東通村と協会の関わりは、今から16年前に遡ります。
当時、東通村では村づくりの基本計画 (新総合開発振興計画)で包括ケアを推進すべく保健、医療、福祉の複合施設を造ることになっていましたが、その運営、特に医師確保が大きな課題でした。村の幹部から相談を受け、一緒に東京の協会本部に出向いたのが最初の一歩でした。
当時は、本部の事務員はわずか5人ほどだったと記憶していますが、今から振り返ると彼らのサポートは非常に迅速かつ強力なものでした。
村の職員や住民を交えてのワークショップ、地域診断を元にした複合施設の運営マニュアルの作成、さらには診療所の設計など短期間に次々とこなすその仕事ぶりはまさに "地域医療請負プロ集団"でした。
その根底にあるのが、「行政、住民、医療人が三位一体となって地域の限られた資源を有効に使い・・・」という地域医療の定義であることを教えられたことは、包括ケア推進に行政とどのように関わればいいのかを模索していた自分にとって胸にストンと落ちる思いでした。
以後、「三位一体」は当センターの一貫した姿勢となっています。
センター長 川原田 恒
成長
当センターは、複合施設 (保健福祉センター、有床診療所、介護老人保健施設)と無床の白糠診療所、そして研修医棟を含む医師住宅群を運営しています。
最初の運営は1999年2月の白糠診療所でした。
突然の医師の逝去で医師不在となった無床診療所の運営を村から急遽依頼されたもので、吉新理事長が先頭になってわずかの期間にまさに突貫エ事のような開所でした。
近くの旅館に雑魚寝しながらの準備は地域医療への情熱と"民間組織"のダイナミックな活動というものを教えて頂きました。
同時期に保健福祉センターの受託を開始、その後2000年には有床の診療所、そして03年には介護老人保健施設の運営と組織も順調に成長し、行政と共に県内でも先進地といわれる包括ケアを推進し在宅ケアや介護予防の充実で介護保険料は県内で下から2番目という安さを実現しています。
地域医療教育の里
三位一体の包括ケアと共に地域医療教育が活動の2本の柱です。
診療所設計の段階から医学生や研修医受け入れのための研修室 (パス、トイレ完備)を2つ用意したことを皮切りに、中学生の職場体験などを含め地域医療の魅力を伝えてきました。
特に、臨床研修制度や医学部のコアカリキュラムで地域医療実習が推進されたことが追い風となって、現在では毎年20人ほどの研修医の他に、医学生、看護学生、理学療法科学生などがやってくるようになりました。
センターとしても行政の人に入ってもらい"野花菖蒲の里研修委員会"を組織し、プログラムの管理や受け入れの準備などソフト面を整備してきました。
また、ハードの部分でも村が医師確保の観点から"地域医療を担う、群としての医師住宅"をテーマに研修医棟 (シングル3室、ツイン1室)を含む医師住宅群を10年秋に竣エしました。
当地の住所の字名 「里」にちなみ、地域医療教育の里を目指し、住民の方にも研修委員会に入ってもらい地域基盤型の地域医療教育をすすめているところです。
理念・基本方針
理念
東通地域医療センターのモットー
- 利用者の立場に立ったサービスを提供しよう
- 楽しく誇れる職場にしよう
- 地域と共に歩む施設にしよう
- 笑顔で帰れる施設にしよう
- ひとりひとりが持てる力を発揮できる施設にしよう
基本方針
- 24時間365日患者が医療を安心して受けられる環境を目指します
- 乳幼児から高齢者まで、みんなが健康で楽しい生活を送るための支援をいたします
- 福祉の総合窓口として、行政と民間が連携した居宅サービスを提供します
- 在宅復帰に向けて、自立した日常生活を営めるよう「地域に根ざした老健」を目指します
- 将来医師、医療職を目指す子供と、地域医療を担う医学生を育てる研修を行います